「サンリオイムズから学ぶ!!」山口英雄氏オンラインセミナー – 助成金制度推進センター
「サンリオイムズから学ぶ!!」山口英雄氏オンラインセミナー
2022.06.16
「株式会社サンリオ」にて創業者の辻信太郎さんとともに歩いてきた
山口 英雄 氏
略 歴

略歴
1998年4月 経理部次長 財務運用担当兼務
2012年4月 執行役員 広報・IR室長(兼任) 財務運用 年金基金運用担当理事
2012年6月 株式会社ココロ(サンリオのロボット製作子会社) 取締役(現任)
2015年1月 株式会社MoriX(指紋認証チップ・カード製造販売)取締役(現任)
2018年9月 株式会社サンリオ退職
2018年9月 株式会社サンリオ財務運用顧問(企業年金基金運用も含む)現任
2018年9月 個人事業コンサルタント業 「アドバザリーオフィスZero Five」開始

山口 英雄 氏 オンラインセミナー

6月日に開催されたあしたのミカタセミナー。
今回は、「株式会社サンリオ」にて創業者の辻信太郎さんとともに歩いてきた山口英雄さんです。

対談相手は、元ローソンエンターメディア社長の野林さんです。
創業者の参謀であった山口さん目線で、サンリオの成り立ちや魅力、企業理念などなぜ人気なのかを話してくださいました。後半には、企業の組織作りについて語っていただきました。

 

山口氏について

山口さんは、長年、サンリオにて財務運用に従事、国内外の株式、債券、オルタナ、ヘッジファンド投資、ベンチャー投資などを経験。投資リスクとリターンの分析モニタリングに強みをおもちです。1980 年からすべての期間において、専任業務として創業者辻信太郎氏(現・代表取締役会長)と共に従事、現在に至ります。

現在は、株式会社サンリオにて年金基金運用、財務運用を担当。加えてベンチャー企業をはじめ投資先の上場企業の企業価値向上のためにビジネスチャンスの可能性を期待したベンチャー企業や上場企業同士の、あらゆるアライアンスの提案をしています。
サンリオ顧問のほかに、
株式会社ココロ取締役 (ホテル等の受付嬢・恐竜型サービス型ロボット製造、ポップコーン自販機)
株式会社MoriX 取締役 (セキュリティ・金融カード指紋認証センサー開発)
も務められています。
サンリオの創業者、辻信太郎さんとともに歩いてきた、そして辻さんと相思相愛の山口さんです。

 

講演レポート

サンリオ創業の原点

創業者の辻信太郎さんは、幼い時に両親を亡くされております。辻さんは寂しがり屋でどうすれば友達ができるのかを考えて、自分の宝物をプレゼントして親しくなろうと思いつきました。
友達に宝物をプレゼントすると友達がニコッと笑ったに友達になれました。
山梨シルクセンター(山梨県庁)で働いていた辻さんは、幼少期に大切なものを人にあげると相手が喜んでいただくことを思い出して、サンリオを創業されました。
もらう喜びよりもプレゼントして喜ぶ顔を見る。課題解決よりも顧客の喜びを得るのがサンリオのミッションです。

「課題解決よりも顧客の喜びを得る」

 

ギフトカード

「可愛いデザインをつけたら、お客さん嬉しいでしょ」
という辻さんの発案により、可愛いデザインを売り物につけることを始めた。
『売れるではなく、可愛い』。
「喜び顔を見るにはどうすれば良いか?」をミッションにしている辻さんだからこそ考えついた商品が今のサンリオの商品です。

「売れるではなく、顧客の喜ぶ笑顔を見るにはどうすれば良いか?」

サンリオの社員は常にカードを持っている

サンリオの社員は、辻さんと同じ思いで働いています。なぜ同じ思いで働いているかと言うと月に一回全社員で会議を行い、3時間の会議の中で1時間は辻さんが話します。役員会でも同じです。必ず辻さんが1時間話します。聞いている方は「またこの話し?」となりますが取引先、顧客に同じ話し方や感情で話します。辻さんは、一貫して、言い方は違います同じことを社員に伝えます。それが無意識に社員に浸透しているから行動できています。

「店頭で好きなキャラが手に入ったお客さんの笑顔が見たい」

 

サンリオにおける山口さん

辻さんとの出会いは、辻さんが投資を行なっており、帳簿を付けていたのが山口さん。
「どうだ、俺のやり方は?」と聞かれた山口さんは、「私はこの買い方はできないですね」と言うと「できないはわかるのはわかる証拠だ」と気に入っていただけました。
後日、「5億円を預けるから世の中どう言うものがいいかを見極めて投資してくれ。失敗したら、考えよう」と5億円を預けられました。
時代は、建設系がグローバルになりかけた時代(インフラが変わる時代)。
鉄と建設を組み合わせて、鉄建相場が良い時にであった。
そこで山口さんは、鉄建建設を購入。
「そういう意味で買ったらダメだよ」と言われました。
若い山口さんに5億円を預けてくれた辻さんの寛容力がわかります。

 

Zero Fiveの意味とは?

アドバイザーオフィスZero Fiveを運営している山口さん。起業したい方、ベンチャー企業にアドバイスをしています。基本は、組織を作るアドバイスをしています。
Zero Fiveとは 和 + 合。
和合とは、親しみあって仲良くすることです。
みんなで仲良くならないと成功しない。効率を考えるのも大切ですが雑談の中でお互いの心を通わせるのも仕事に大切です。
トップがコミニケーションや人の気持ちがわかる人だと部下も同じことを語れる。
そこをどうしたらいいか考える。コストカットからではなく、本当の意味での経営や顧客の笑顔を見るためにはどうすればいいかをアドバイスしています。

「親しみあって仲良くすることで顧客の笑顔が見れる」

 

企業の変革

企業が時代の変化について行くには現場の人のシナジーを認識するのがポイントです。
トップの決断、タイミング、集客を検討するではなく、実行する。
例えば、上の人が指示、下の人はさらに下に2つ指示、さらに下に4つ指示になる状態が企業さんには多いです。現場は増えていないのに指示が増えます。
そうなるとクリエイティビティーは生まれません。クリエイティビティーを産むには効率を求めるだけではダメです。
クリエイティビティーを持っているけど気づかない人がいます。トップが常に意識して、面談をして、クリエイティビティーを産める環境を作るのがトップのやるべきことです。

「効率を考えるとクリエイティビティーは生まれない」

 

幸せになるには何をすれば良いか?

誰に何をやると幸せになるかを意識して、ストーリを作る。ストーリーがないと映像ができないので顧客はイメージできない。
・誰が幸せになるか?
・なぜそれを今やらないといけないのか?
・過去にそれをやっている人はいるのか?
・実行する人材はいるのか?
の4つを意識する。
人材の採用は、正社員である必要はないです。フリーランスの中にもクリエイティビティーの人はいるのでその人たちを引っ張り上げて、現場を結びつける。
上手くいかない人は、経営理念を見直して、誰のためにしたいのか?を見直して、それを従業員、世に中に発信する。それを聞いた従業員は嫌な上司がいてもこの会社の理念ならばこの会社は変わるだろうとなる。トップを含めて現場とコミニケーションをとる。
トップを含めて現場とコミニケーションをして、一緒に成長していく。
上司は、指示を出したではなく、心を込めて伝える。
この違いで売上も変わります。

「社員の笑顔が一番の幸せ」

 

組織の作り方

組織は、ピラミッド型は避けるべきです。トップがチームの全てを見ることができるフラット型が理想です。大事なのは、何を一つの柱にするのか?が重要です。
例えば、10個のチームがあり、それぞれ10人ずつのチーム。全てをまとめるトップは、全てをわかっていないといけません。報告を得るだけではなく、それぞれ何をやっているのかを把握するべきです。
把握していないとポンっと聞いて、現場を知らないと現場が忙しくなる指示を出すだけです。現場を知っているリーダーだと本当に課題がわかり、今なぜそれをやるべきなのかを把握することができ、成果も一緒に喜ぶことができます。
部下に不満があると感じる時は、「私もこういうところが悪いところなんだよね。どう思う?」と部下に話してみることです。すると意外と不満を話してくれます。

「何を柱にするか柱に基づいて組織を作る」

 

若者の発想は想像を超える

相手の話しを聞くと相手のことがわかるようになります。
特に若手の方から学ぶことはたくさんあります。
若者の感性、行動力を侮ってはいけません。
大学で講義をしていますがある学生グループがサンリオの業績を良くする提案をしてきました。インディアンクリケットのスポンサーになり、放映権を取得し、グッズからサンリオのキャラを組み合わせるという案を伝えてきました。
インディアンクリケットがどんなものか知らないので意味をしませんでした。
最近、ディズニーがインディアンクリケットの放映権を購入しました。
その時から、若者の発想、行動力は想像を超えていると学びました。
大人は、経験からしか発想ができません。

「若者の考えに大きなヒントがある」

 

山口さんの野望

サンリオに、辻信太郎に恩返しをしたい。スタートアップ企業さんとサンリオが関わってWin-Winな関係を作るのが野望です。
スタートアップ企業と社会が喜んでもらえることをやっていきます。

「恩を知り、恩に報いる」

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