【Dr.strech】 CEO 黒川 将大 氏 ~人ありきの他事業展開~オンラインセミナー – 助成金制度推進センター
【Dr.strech】 CEO 黒川 将大 氏 ~人ありきの他事業展開~オンラインセミナー
2021.12.23
株式会社nobitel
代表取締役社長黒川 将大 氏
略 歴

株式会社nobitel 代表取締役社長
1971年、東京都生まれ。
高校卒業後にゴルフ専門店、自動車販売店の勤務を経て1993年に起業。
2001年にリラクゼーション事業部を設立、その後、岩盤ヨガスタジオを立ち上げ、2010年にはストレッチ専門店「Dr.stretch」1号店を開業。
「Dr.stretch」は現在、上海・台湾・シンガポールへと海外進出を果たし、業界トップシェアとなる198店舗を展開。
トレーナーのスポーツ歴を活かしつつ、世界の貧困や犯罪防止にむけたスポーツ貢献活動「インドネシア野球キャラバン」を実現させる。
日本最大級テニスのポータルサイト「tennis365.net」や奄美大島最南端のウェルネスリゾートホテル「THE SCENE」、2020年6月には日本初上陸のストレッチピラティス専門店「WECLE」を展開させるなど、【SPORTS ×IT×HEALTHCARE】をテーマにした多角的な事業展開を進めている。
2021年9月、「株式会社フュービック」から「株式会社nobitel」に社名を変更し第三創業期に突入した。
ブランディングとDXを推進させてヘルスケア業界に新たな風を吹き込む。

「人の未来を大きくする」という理念は、多くのお客様の未来を大きくすること。
そのために、1,300人以上のスタッフとその親御さんに向けたブログは、これまで約4,000投稿され、成功体験や人生を幸せにする考え方などの共有や、店長プレゼン発表、そして上司を選ぶマネージャー総選挙。まさに”人”ありきで組織を牽引。

黒川 将大 氏 オンラインセミナー

黒川 将大 氏 ~人ありきの他事業展開~

12月23日に開催されたオンラインセミナー。今回は、「Dr. strech」を運営する株式会社nobitel の代表取締役 黒川 将大 氏にご講演いただきました。

 株式会社nobitel のビジョンは「人の未来を大きくする」こと。全国198店舗にこのビジョンを浸透させながら、1つの方向に向かう組織を作る秘訣、そこに至った経緯等、普段ほとんど講演をされない黒川氏が、自身の秘密を惜しげもなくお話しくださいました。

黒川氏について

今回ゲストとしてお話しいただいた黒川氏は

・22歳で起業
・25歳で7,000万円の借金を負うが、3年で返済
・その後リラクゼーション施設を展開し、今やDr.strechが全国198店舗まで拡大

という、波乱万丈な人生を歩まれています。

 そのバイタリティもさることながら、店舗数を198にまで拡大した手腕・戦略は驚くべきものです。本レポートでは、そんな黒川氏のこれまでのご活躍ぶりやチェーン店拡大の秘訣についてまとめていきます。

講演レポート

起業までの歩み

  ファーストキャリアは、高校卒業後のゴルフ専門店でした。本当は料理人になる予定だったのですが、就職先のシェフがヘルニアになってしまい、3年生の2学期で進路変更。経営者になりたいという夢があり、営業力をつけることのできる仕事をしたかったため、高い商品を売る仕事に就きたかったそうです。

 その後、より単価の高い商品を販売したいということで中古車販売店に転職するのですが、その際に黒川氏は自身の車を店舗に持ち込み、「社長さんはいらっしゃいますか」と社長を呼び出し「この車の買取が成約したら、私を雇ってください」と交渉をしました。なんと、当時の年齢は19歳。溢れるバイタリティに脱帽です。

人見知りな営業

  ゴルフ専門店・中古車販売と to C 営業を続けられた黒川氏ですが、当時は人見知りで、初対面の方とコミュニケーションをとることが苦手だったそう。そのため、なるべく初対面の方とコミュニケーションをとることなく営業をするために、紹介をもらうことに重きをおきました。1台車を売ったら、その方から2件の紹介をいただく。そのようなサイクルを構築し、月間20台ほどは販売するまでになりました。

 しかしながら、車に関しての知識は少なく「こんなに車のことを知らない営業マンは初めてだ」と言われるほど。人柄で車を売っていたことの伝わるエピソードです。

7,000万円の借金を完済→リラクゼーションサロンを展開

 その後、黒川氏は22歳で独立します。車屋・内装業を経て、スノーボード販売を始めると大当たり。1日数百万円の売上を立てるほどになりました。しかしながら、ムラサキスポーツ等の大手企業の参入・市場からの締め出しにより事業は傾き、25歳で7,000万円の借金を負ってしまいました。

 「死も頭をよぎった」と話す黒川氏ですが、諦めませんでした。車屋・内装業・スノーボード販売の3本柱で昼夜問わず働き続け、なんとその借金を3年で完済。すると、その噂を聞きつけたメガバンクの融資担当者がやってきて、「次は何をするの?」と尋ねました。「歴史の覇者たちは例外なく、皆、不老不死を目指している。日本人もこれから健康により関心を持つはずだ。」と考え、「健康に関する事業をします」と伝えると「私の決済で2,000万円出せる。何かアイディアはあるの?」という切り返し。その時具体的なアイディアはなかった黒川氏。その後、リラクゼーションサロン事業の展開を決意し、融資を受け1号店を出店。売上を伸ばしながら2号店、3号店と、チェーン展開をしていきました。

ストレッチ専門店「Dr.stretch」の誕生 

 店舗数が30店舗を超えた時期から、チェーン店の経営ノウハウを勉強し始めた黒川氏。とある事実に直面した時、絶望します。 それは、チェーン店の業界シェアと売上に関する事実で、「業界シェア1位の企業が半分の売上を立て、2位がその半分、3位が更にその半分、そして4位以下は残りを分かち合う」というもの。当時、業界3位以内に食い込めていなかったリラクゼーション施設の経営方針を転換する必要があると、黒川氏は店舗数の拡大にブレーキをかけました。併せて、ちょうどその頃、2億円の詐欺やリーマンショックにも遭い、経営方針の転換を余儀なくされたのです。

 

 ストレッチ専門店への転換は、ひょんなことから始まりました。

 当時、小学生の息子のサッカーの試合を見ることが楽しみだった黒川氏。その息子が、東京都選抜としてドイツ遠征に行くことが決まった時期にオスグット(※)という膝の故障をしてしまいました。整骨院や整形外科では治療法を見つけられなかったのですが、とあるトレーナーのストレッチ施術で息子の怪我が一時的に治り、「このストレッチは、継続しなければ効果がない。お父さん、ストレッチを覚えてください。」という流れで、ストレッチを習得。これを何とかビジネスにできないかと試行錯誤していた際に、役員会議にて「売上の振るわない店舗をリニューアルしてストレッチ専門店にしてみよう」と話がまとまり、Dr.stretch の1号店が誕生しました。

 

※オスグット病

”オスグット病は、10から14歳の成長期のスポーツ選手に多く膝のお皿の骨(膝蓋骨)から数センチ下の部分(脛骨粗面)の腫れ、運動時の痛みが主な症状です。 ケガではなく繰り返すスポーツの負荷によっておこるスポーツ障害です。”

(フォレスト整形外科 スポーツクリニック HPより引用 http://www.forespo.com/tra-uma/osgood/index.html

黒字倒産の危機

 2008年秋、黒川氏は、銀行の支店長との間で口頭ベースで融資を約束し、それを勘案して新店舗出店の準備を進めておりました。各方面への支払いも済ませておりましたが、リーマンショックの影響で融資の話が白紙に。12月5日時点で、12月支払予定の資金が5,000万円ショートすることになってしまったのです。「どうせ潰れるなら、気持ちよく潰そう」ということで、翌日、全社員を招集。事実をありのままに伝え、「唯一の頼みの綱は売上です。30%増を達成できれば、会社は倒産しません。」と言い残し部屋を後にした黒川氏。すると6~7名の社員が後を追いかけてきて、「私たちは例え半年間給料がなくとも働きますので、頑張りましょう」と発言。結果、全社をあげての頑張りで、売上30%増を達成し、倒産の危機を乗り越えることができました。

「やりがい」の仕組化

 事業を拡大していくうえで仕組化は大事ですが、その仕組みの中にいかに上手く「やりがい」というものを組み込むかというのは大きな課題す。例えば、飲食チェーン店において、セントラルキッチンで全商品を調理し、パック詰めして出荷。それを各店舗のアルバイトが加熱して機械的に提供する。このような仕組みでは、業務の効率化は図れますが、社員のやりがい創出には繋がりません。

 そこでDr.stretchでは、指名制度を設け、それが上手く機能するような仕組みを作りました。研修の際に、数あるマッサージ技術の中から7~8割のみを教育し、メニューの作成やその提案方法は、各従業員に任せています。残りの技術も年次や力量によって追加研修を行ない習得する、という形式をとることにより、各従業員の施術内容に、いい意味でバラつきが出るんですね。すると、「怪我をした時は〇店の△さん、試合の前の日は▢店の☆さん」の様に、お客様が「Dr.stretch」という選択肢ではなく、「Dr.stretchの●●さん」という複数の選択肢を持つようになるのです。ここで従業員間の競争が生まれ、かつ、お客様をDr.stretchというブランドで囲いこむことに繋がります。競争と協力が共存する組織を目指す上で、このような競争の文化を取り入れています。

理念の浸透

 Dr.stretchでは、半年に1回、役職や部署に関わらず、黒川氏による理念研修を開催しております。午前10時~午後3時まで、毎回同じ内容を講演。入社前の内定者に「もしこの理念が少しでも合わなければ、入社しないでください」とハッキリ伝えるほどの徹底ぶり。実はこれには、「お客様目線に経っての施策」という側面があります。今、Dr.stretchを利用しているお客様は皆、Dr.stretchの理念に共感している皆様ですので、もしその理念に共感できない従業員が入社してしまうとおかしなことになってしまう。このような事態を避け、お客様を満足し続けるための研修でもあるのです。

 また、毎回同じ話をし続けることにも理由があります。半年ごとに同じ話を聞き続け、少しでもその解釈や聞こえ方が変わったら、それは、従業員の成長の証です。この気づきを持ってもらうためにも、研修内容は毎回変えていないのだそうです。

出世が生産性を落としている

 多くの会社では、一定の出世をして管理職になると部下の査定をするようになります。「人の査定」という能力で出世をしたわけではないのにも関わらず、実に勤務時間の4割程を査定に費やすことになります。得意でないことをやらせているという意味で、出世が生産性を落としてしまっているのです。更に、黒川氏は業務改革を行なった際、コンサルティング会社の設定した人事評価制度が正しく機能しているのか疑問を持ち、調査してみました。管理職が作成した評価シートを手に、評価された側の従業員と面談をしたのです。そこで分かった事実は、「人事評価とは、項目別に細分化して上司の好き嫌いを聞いただけ」ということでした。

 それからDr.stretchでは、「人が人を評価することは難しい」ということで、結果主義の給料制度と、選挙制の出世制度を導入いたしました。

 

コロナ禍でのモチベーションアップの施策

 1回目の緊急事態宣言の際に、Dr.stretchでは従業員に対して給料を満額支払うと宣言しました。社内では「3割削減した方がいい」という声もありましたが、満額支払った結果潰れるのであれば、3割削減していても潰れてしまうし、資金繰り以上に従業員の気持ちを大事にしなければいけません。3割削減した後の仕事復帰と、満額支払った後の仕事復帰とでは、社員が会社へ抱く感情は大きく変わってくるはずです。「ありがとう、恩返ししなければ」というモチベーションで働いてくれた方が、その先のお客様も喜んでくれるはずです。

 また、2回目の緊急事態宣言の際には、毎日お弁当を支給しました。全国の店舗宛に毎日お弁当を手配するのは大変でしたが、いい結果を生みました。

 お弁当の支給を始めたキッカケは、従業員のモチベーションの維持のためです。コロナ禍において、休業中の他社に勤める同級生が出勤することなく給料をもらっている。そんな状況を見てしまうと、どうしてもモチベーションの維持が難しくなってきます。そこで何らかの施策を打つ必要があり、お弁当の支給に踏み切りました。

 社内からは反発も大きく、「給料に1食500円分の昼食手当を上乗せすればいいじゃないか」なんて声もあがりました。けれども、それではいけません賃金と休暇は管理ツールですので、その形ではシステマチックな対応に見えてしまいます。

 結果的には、このお弁当支給は3つの効果を生みました。第一に、ご家族からの感謝。「お弁当を作る手間がなくなった」と喜ばれる奥様が多かったです。第二に、社員のモチベーションのアップ。毎日、各店舗のTwitterでその日のお弁当をUPするなどして、「#Dr.stretch」が盛り上がりました。第三に、それに付随する採用コストの削減です。Twitterの盛り上がりが、そのまま新卒採用における広告となっていました。

講演では…

  

黒川氏の数々の波乱万丈エピソードや、チェーン展開やモチベーションづくり・組織づくりの極意等、盛りだくさんの内容でした。是非本編動画をチェックして、「黒川イズム」を学ばれてみてはいかがでしょうか。

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